農業を始めた方の声

実際に農業を始められた方のご意見をうかがいました。

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安全安心な西洋野菜を提供したい

 和田地区で有機野菜、それも安房郡内では珍しい西洋野菜に力を入れて栽培されている田倉剛さん(35歳)は、東京出身のサーファー農家です。
 かつてはスーパーの青果部門で野菜を販売されていたそうですが、産地偽装や残留農薬など裏情報の実態を知り、次第に自分で安全安心かつ高品質の野菜を消費者に届けたいと思うようになり、一心決意し宮城県の農業生産法人へ就職し、農業の道を歩み始めたそうです。
 そこで2年間、水稲・野菜の技術を学び、南房総市和田地区で独立就農を始めます。しかし宮城県に比べ暖かい南房総市は冬場の暖房費がかからなくてすむのは大変よい反面、夏場の外虫駆除には骨を折っているそうで、現在でも失敗の連続だとのこと。これから新規就農される方へのアドバイスとしては、「土地感なく新規就農される方は、技術的にも農地の理解度の面でもかなり失敗することが多くなると思われるため、販路の計画と十分な資金繰り(貯蓄)を持って就農しないと大変ですよ。」とのことです。
 現在は有機野菜、特に西洋野菜を中心に首都圏のレストランなどへの宅配契約で野菜を販売している田倉さん。将来は人・農地プランを視野に入れた事業展開を計画されている田倉さんの今後のご活躍に期待します。
田倉さん

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食品を裏側から見る景色を経験して

 三芳地区で有機野菜を中心に様々な野菜と水稲を1.5ha栽培されている田嶋勝也さん(39歳)と有子さんご夫妻は、ネギで有名な埼玉県深谷市のご出身。ご実家も深谷ネギの栽培をされているそうで、農業の知識あり。ですが10年位前はサラリーマンだったそうです。
 農業を始めるきっかけは、そのサラリーマン時代に遡ります。東京で食品添加物の開発の仕事をやっていたとき、私たちが普だん口にする食材は、残留農薬なども含めてなんと危険なものを食べているのかとショックを受けたそうです。田舎ぐらしの願望も相まって、安全安心な野菜を自分で作れたらと思い、新規就農を南房総の地で決意されたそうです。
 これから就農する方へのアドバイスとしては、「農業で一番大切だと思うのは人とのつながりであり、農作業自体は一人で行うことも多いが、共同で行う作業や栽培方法などは地域の方々に助けてもらうことが多く、重要視してもらいたい。それと、作物の販路は自分自身も現在課題を持っており、ある程度のイメージは就農前から考えておいたほうが良いと思います。」ということだそうです。
 まもなく2人目のお子様の誕生を控え、ますます農業に精を出している田嶋さんでした。
田嶋さん

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自分のペースで仕事ができる農業は魅力です

 富浦地区で花卉(ストック、金魚草、ストレリチア)、食用ナバナ、ビワを栽培している鈴木聡さん(28歳)は就農して4年目。父母、祖父と一緒に120aの農地を作付しています。
 かつては隣の市で縫製関係の仕事を経験されていた鈴木さんですが、実家に農地があり、自分のペースで仕事をすることができる農業に魅力を感じて就農を決意されたそうです。自営の農業は休みが少なく、作物の売り先に苦労はするものの、自分で作ったものを自分で食べられるのは安心だし、何より食べておいしく感じられるのは何とも言えない喜びがあるそうです。
 農業は奥が深く、まだまだ自身の技術向上に日々努力されている鈴木さんです。
鈴木聡さん

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